皆さん、お久しぶり。ここのコーナーを楽しみにしてくれていた、貴重な、そしてちょっと変わったそこの君。今日はいきなりなのだが、最終回であることを宣言します。
実は、その予兆は2025年の秋に行われた東北支部プライマリ・ケア連合学会の終わりに明らかだった。というのも、この一連の書き物は総合診療・家庭医療の専門性をテーマにした発表に向けた、予行練習という位置付けでもあったからなのでした。すまん。つまりは、発表したら燃え尽きていたということなのであった。もう少し丁寧に言い訳すると、まず、PCCMが専門性のコアとなる方法論であって、その目的は病の回復或いは動的健康への回帰というところは、これまで述べたとおりで、実際学会の発表でもそのように、ちょっとカッコつけてお話しました。時間が不足して端折ったのは痛恨の極みでありましたが(結構痛恨を極める回数が多いことは無視するように)、具体的な例を挙げてその運用を地域に展開しました。最後に、Joanne Reeveという英国家庭医であり、著名な研究者でもある彼女の意見として、“専門性がないのではない。人中心の複雑性に対応する専門家なのだ”という言説を引用し、PCCMとの対比に言及しました。私としては、ここだけの話だけれど、自分の言説の方がずっと的を射ていると思いましたが、そこはそれ、家庭医療界隈で人気の彼女をあからさまに非難できるわけはなく、というか、私のような無名な者の声はどこにも届かないことは承知していますから、言わなかったのですが、ここで叫んでいるのは我ながら、人間が小さい。さて、私はちゃんと言い訳できたろうか?そんなことはないよね。
そこで、私は考えた。もっと大きな話をすれば、うやむやにできるのではないか、と。どう思います。ひどい。これは、ちょっと人間としてどうかしている。しかし、これを背水の陣の言葉として受け取っていただければ、面白い話になるとは思いませぬか(豊臣兄弟見ておりまする)。勢いで、本心を言いましょう。実は以前から地域医療についても家庭医療の専門性と同じように、専門性の欠如、いや言説の至らなさに嫌気がさしていました。数多の地域医療に関する教科書、本、インタビュー記事、どれも地域でなされる或いはなされてきたコンテンツが記載されている。自分の行った地域における業績を述べること、そしてそこからの一般化が続く(大抵は他の地域には移植できない)。或いは地域で行われている医療または地域包括ケアの歴史と現況をまとめ、つまりは地域で行われている医療に関するコンテンツをカタログの様に提示するのだ。あーやれやれだぜ(ジョジョもよく見ます)。
このコーナーの名称を改め、地域医療学ノートとします。次回、地域医療学ノートの看板での第一回はその全貌を目次として各章を提示します。今までのように、やはり、不定期にはなりますが、各章に関する言説をアップしていきます。1年が過ぎた頃に、各項目が満たされれば、(なんと)自費出版で本にしようと思います。少しだけ期待して下さい。できない時は、今まで通り、なかったことにして下さい。あーやれやれ。して、そのタイトルは:
“地域医療学ノート2026 Community Medicine Studies – Notes from a Rural Clinic”
本連載はここで一区切りとし、次回より「地域医療学ノート」として新たに始めます。


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